人生100年時代のM&A物語

49才の時父親が創業した会社を、父親在命中にM&Aで売却。その後、売却益で第2創業。売却決断実践から20年の経営者人生を綴ります。

夫婦で向かい合う人生会議

残念ながら、自分がいつ死んでしまうのかは予測できません。人生100年時代といいながらも、万が一の不慮の事故に巻き込まれ、旅立ちが明日やってくるかも知れませんし、20年後かも知れません。


旅立ちという言葉から真っ先に思い浮かべるのは、高齢にンられた経営者ご夫婦のお墓かもしれません。私達夫婦は納骨堂巡りをしています。


私の父母(売却した会社の創業者夫婦)は20年前に他界しています。この時、私と妻、そして私の姉の3人で新しい墓を建立しました。墓地は私の父母が生前購入していたものです。私達に迷惑をかけぬようにとの思いがあったのでしょう。父母の見事な終活の一つでした。


建立の一人であった姉も他界し父母と一緒の墓に納骨しています。姉が他界した後、私達が建立した墓を姉の子供たちに譲る話し合いを行い、菩提寺のご住職、私達夫婦、そして姉の子供たちと協議し、以後の墓守を姉の子供たちに委ね譲渡し、私達は夫婦で新しくお墓を探すことにしました。


私達が建立したお墓を姉の子供たちに譲渡した理由は、シングルマザーの姉が自らの終末に対し問題意識を持たず、その意志を明確にしていなかったことに起因します。姉が他界した時、姉の子供たちは葬儀の仕方もわからず、埋葬先をどこにするかもわからず途方に暮れていたのです。


そこで、姉の子供達が生涯墓守をすることを条件に、私達が建立した墓に埋葬する提案をしたのでした。姉の子供達が墓守をし、将来的には姉一族がこの墓地に父母と共に入り、私達夫婦は別の墓地を探すという流れになったのです。


終活という点では、お墓と共に踏まえておくべきことがいくつかありますが、人生の最終段階の医療を考えた時、どのような選択をするかの話し合いも重要です。


人生会議です。


人生会議とは、もしもの時の為に、あなたの望む医療やケアについて前もって考え家族や、医療チームと繰り返し話合い、共有する取り組みのことです。


あなたは、人生の最終段階をどう迎え、何を大切にしたいですか?


そうしたことを身近な人と話し合ってもらうのが人生会議です。人生会議をインターネット検索するとその情報が開示されています。アクセスしてみてください。


今から「もしものとき」など・・・縁起でもないと多くの経営者が思われるかもしれません。しかし、M&Aでリタイアした後、終局頼りになるのは自分と妻の2人かもしれませんよ。夫婦付随は仲良いだけでなく、終末に対しても二人で真摯に向かい合う事かもしれません。