人生100年時代のM&A物語

49才の時父親が創業した会社を、父親在命中にM&Aで売却。その後、売却益で第2創業。売却決断実践から20年の経営者人生を綴ります。

終った経営者にならないために その3

その2からの続きです。


それでは「終った経営者」にならず、生涯現役を続けるにはどうすればいいのでしょうか。M&Aで売却を成功させた後、元経営者の皆さんはどのような人生を送りたいのでしょうか。そのためにはどのようにすればよいのでしょう。


私はPDCAを推奨したいと思います。売却後の人生を謳歌するためのPDCA応用です。


PDCAは、「Plan計画」「Do実行」「Check評価」「Action改善」の4つの英単語の頭文字で「PDCAサイクル」とも呼ばれています。生産・品質などの管理を効率よく進めるためのビジネススキルです。


M&A売却を目指す大半の経営者のみなさんは、自社売却後、ビジネスの第一線から退きリタイアしたならば、PDCAなどというスキルは「何の役にもたたない」「面倒くさい」と考えるのではないでしょうか。リタイア後はビジネスから解放され、好きなことをして過ごしていくなどと、漠然と考えているのではないでしょうか。しかし、その考えかたは、「終わった経営者」になってしまう恐れがあります。


経営者にとってのPDCAは業績重視に高い優先順位があるはずです。しかしながら。リタイア後は肩肘張ることはありません。成果や業績などは全く関係なくなるからです。成果や業績向上のためにやらなければいけないことではなく、自分の興味の赴くままにリタイア後の人生をプランニングし、PDCAを回していけばいいのです。


人生100年時代。リタイア後の20年、30年先の人生をどのように生きたいのか、何が自分にとって幸せなのか、自分らしく生きるためのプランを立て実行することが求められるのです。PDCAはどの業界にでも通用するスキルですので、大半の経営者の皆さんはPDCAの知識をお持ちではないでしょうか。


その4に続きます。