前編からの続きです。 売却の本契約が終了すれば、譲渡側企業社員へのM&A発表が控えています。M&Aは秘密保持で始まり、秘密保持で終了するため、会社売却による経営者交替は突然社員に発表されることになるのです。 社員への発表は、契約締結から十日後の朝礼時と決まりました。社員発表には、仲介アドバイザー側... 続きをみる
M&Aの戦場から明るい老後への足跡のブログ記事
M&Aの戦場から明るい老後への足跡(ムラゴンブログ全体)-
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二〇〇二年年二月二十六日、私のM&Aは正式な本契約である「株式譲渡契約」を締結するに至りました。本契約の締結は京都に本社がある譲り受け側企業において予定されていましたので、私は前日から京都に宿泊することにしました。宿泊先は譲り受け側企業の配慮で、一流ホテルに私たち二人分の予約がされていました。 本... 続きをみる
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前編からの続きです。 私の経営していた会社は、買収監査の一年前、所轄の税務署から税務調査を受け、「優良申告法人」として表彰されたという経緯があります。そのときに、資料準備の統括をしたのが妻であり、二人で税務調査のインタビューに応じた経験がありました。 税務調査時に要求があったわけではないのに、同様... 続きをみる
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M&Aの中で、買収側が売却側企業に対し財務や事業状況を等の調査を行うデュデリジェンスという過程があります。「買収監査」です。 デュデリジェンス前の基本合意契約までは、私の提供している経営資料が正しいものとして交渉が進められ、譲渡額の合意まで行います。買収側の企業にとっては、私の提出している資料がほ... 続きをみる
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前編からの続きです。 私の会社は、偶然にも同業者へ譲渡することができました。同業者であれば、私の会社は経営者と組織が変わるだけです。これならば、従来どおり同業界間の営業競争を続けるだけで、他の業界からの影響は回避されます。 私の行動は、M&Aには似つかわしくなかったかもしれませんが、「自分さえよけ... 続きをみる
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M&Aの大きな山場のひとつが「基本合意契約」の締結です。トップミーティングの後、譲渡側企業が私のプレゼンテーションに共鳴し、互いに理解を示せば、あとはさらに具体的な話を詰めていくことになります。 しかし、どちらか一方が懸念を示せば、以後の進展は閉ざされます。譲渡側にお見合い候補者がほかにもいれば、... 続きをみる
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前編からの続きです。 M&A仲介アドバイザーは、私の代理人として買収側企業に事前説明を行いますが、M&A実務のプロである仲介アドバイザーは決算書の数字と概要の把握はできても、売却側の経営の詳細については経営者以上には知りえません。 さまざまな経営上の事例や実績を加えながら、買収側に納得してもらえる... 続きをみる
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売却しようとする企業のことを冷静に分析すれば、売却するからにはなんらかの問題を抱えているはずです。中小企業がM&Aを行う理由の大半は、後継者不在ということに起因するといわれています。 後継者不在という理由での企業売却は、その言葉の響きからは、会社の業績や体質にはまったく問題がないM&Aとしてとらえ... 続きをみる
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M&A譲渡先の候補者探しについて述べてみたいと思います。 当然のことながら、結婚は相手がなければ成立しません。売り手と買い手によるトップミーティングは、企業間の〝お見合い〟を連想すると理解しやすいでしょう。恋愛結婚は独自に恋愛の相手を見つけ、相思相愛の関係が続けば結婚に至るものですが、お見合い結婚... 続きをみる
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その2からの続きです。 売却手続きが進むにつれ、株券ばかりでなく、土地・建物の不動産の問題等、M&Aの最終的な契約が近付いてくればくるほど、さまざまなトラブルが発生しましたので、軍師的存在のアドバイザーの能力のすばらしさとありがたさを実感しました。これは実践した者でなければわからないことでしょう。... 続きをみる
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その1からの続きです。 私の会社は創業時から株主への株券の発行がおろそかになり、そのまま何十年も推移していました。私の会社の場合、創業当時は株式会社を設立するには七名の株主が揃わないと会社登記ができず、一株でも二株でも他の株主を確保する必要があったため、株式会社設立の最低条件を整える事情があったよ... 続きをみる
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M&Aを成功させるには財務、税務、法務の専門家が必要です。中小企業の経営者や業務担当者では、M&A実務に携わる機会はほとんどありませんので、まず無理といっていいでしょう。また、M&Aアドバイザーと称する個人の専門家でも、対象企業の発掘から成約まで一貫してアドバイスのできる能力のある人はそうざらには... 続きをみる